あなたのすぐ隣にいる中国のスパイ

今日は、この本を読んでいました。

あなたのすぐ隣にいる中国のスパイ

第一章 李春光事件は氷山の一角
第二章 嵌められても気づかない国会議員たち
第三章 日本の経済援助が中国のスパイ活動を巨大化させた
第四章 欧米、台湾における中国スパイ事件
第五章 日本の安全保障は大丈夫か

孫子の兵法の中に、このようにあります。

スパイ(用間)活動を通して敵情を知り、先手を受てば、敵よりも有利な立場に立つことができ、戦いを長引かせることなく勝利を得られる。スパイ活動のためのわずかな費用をけちって、それをなさないならば、結果はひどいものとなろう。まず、そのような人物は、全軍をあずかる将軍としての資格がなく、君主の補佐役としての資格もなく、勝利にあずかる資格もない。賢明な君主や優秀な将軍が、いったん行動を起こせば必ず勝ち、人並みすぐれた成功をおさめることができるのは、前もって敵情を知っているからなのだ。天のお告げに頼ったり、似たものから類推したり、占いに頼るのは間違っている。

スパイには、五つの種類がある。郷間、内間、反間、死間、生間である。この五種類を誰にも知られず使いこなすことこそ、君主の重視すべき事柄である。

郷間とは、敵国の一般住民を優遇し、てなづけることによって、目的を達成する。内間とは、敵国の重要人物を賄賂によって籠絡し、こちらのスパイにすること。反間とは、敵からスパイとしてやってきた人間を、それと気づかないふりをして厚遇し、うまくまるめこむこと。死間とは、ウソの情報を巷に流し、同時にこちら側のスパイにもそのウソを本当と信じこませて、敵のスパイをたぶらかすこと。生間とは、使者として敵国に入り、敵の情報をいろいろと探り出し、その情報を持ち帰り、こちらに伝えること。

従って、全軍のなかで、スパイより高級なポストはなく、スパイより機密なポストはない。さらに、すぐれた知恵がなければ、スパイを使いこなせないし、人徳がなければ、よく動かせず、洞察がなければ、もたらされた情報の真偽を判断できない。

(『孫子』第一三編「用間」より抜粋)

中国は、これをそのまま実践しているんですね。スパイ活動を各国から批判されても、彼らが反省することはありません。そして、日本ではあろうことか、その中国のスパイ活動を逆に「支援」しているような状況になっているのです。「日中友好」と冠をつければ、技術も機密も公開、多額の資金まで提供してしまいます。「スパイ天国」と揶揄される日本の現状を一刻も早く何とかしなくてはなりません。

著者は、中国共産党の本質についても言及しています。

中国共産党とは、政党や政府ですらなく、一三億の民衆を共産主義というイデオロギーで洗脳し続ける、巨大な「カルト集団」なのである。集団の目的のためには、謀略も殺人も情報操作も戦争も行う。それが「中国共産党」の正体である。

現状を知れば知るほど、本当に恐ろしいです。

2013-06-16 | Posted in No Comments »