エンターテイメント
ベルリオーズ〈トロイアの人々〉
昨日は、METライブビューイングで
ベルリオーズ〈トロイアの人々〉を観てきました。
第1部「トロイアの陥落」、第2部「カルタゴのトロイア人」
の全2部5幕からなる超大作です。
日本では、舞台未上演だそう。
古代ローマの詩人ウェルギリウスの長編叙事詩「アエネイス」
に基づいて書かれた台本だそうです。
有名な「トロイの木馬」のシーンが出てきます。
第1部では、デボラ・ヴォイト演じる予言者カサンドラ
の不吉な予言に人々が耳を貸さなかったため、
トロイアが陥落するシーンが描かれています。
デボラ・ヴォイトは、表現力があっていいですね。
見れない方は、こちら
第2部は、スーザン・グラハム演じるカルタゴの女王
ディドーの悲恋が描かれています。
見れない方は、こちら
二人とも、とてもよかったです。
しかし、第2部以降、宴の場面では踊りと音楽だけで
かなり長い時間がとってあり、そこは眠たかったです。
やっぱり、オペラは歌がないときついなぁー。
バレエを観に来たわけじゃないんだもの。
でも、そこを過ぎたら、また目が覚めました。
トロイアの陥落のシーンでは、
戦時中の日本のことが思い浮かびました。
トロイアの女たちは、奴隷になるくらいなら死を選ぶのです。
誇り高いんですね。
その死に方ですが、みんな刃物でお腹を突き刺して死ぬのです。
女王ディドーも、アエネイスが自分を置いてイタリアに行った
ことを悲しみ、やはり刃物でお腹を刺して自害します。
最後に、自分たちの子孫からハンニバルが現れることを
予言するシーンには、圧倒されました。
全体的に民族の運命的なものを感じさせるような、
お話だったと思います。