父のこと

父の死 その7

父の死について語るのは、このへんで終わりにしようと思います。

三女は、私にこう語ってくれました。

「お父さんは、くみちゃんのことを一番、信頼してた。

くみちゃんが家に帰ってきて、また家族みんなで

暮らすことが、お父さんの夢だった」

ささやかな夢だったのに、私は、それを叶えることを

しませんでした。

家族は好きだったけど、私は自分の生き方を貫こうとしました。

東京に行くと言った時に、父は泣いて引きとめました。

父の涙を見たのは、あの時くらいです。

でも、私の決心が固くて止めらないことを知ると、

父はできるだけのことをしてくれました。

一生懸命、いろいろやってくれたのに、

親孝行が間に合いませんでした。

私は、自分の人生の一番の目的を失いました。

それさえできたら、私は死んでもいいと思っていたのに。

最後まで、本当に苦労のしどおしの人生でした。

もっと要領よく生きている人は世の中にたくさんいるのに、

父は、なんて不器用な人だったんでしょう。

この世で、こんなに私のことを愛してくれた人はいない。

心からそう思います。

まごころと家族を私に与えてくれて、

本当にどうもありがとう。

大好きな、お父さん!

2012-11-11 | Posted in 父のこと2 Comments » 

コメント2件

 宮原(みやはら) | 2012.11.11 20:42

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先生のお父様への思い、本当に伝わって来る文章でした・・・・。
何度も涙を流しました・・・。
お父様の為にも”新たな一番の人生の目的”を見つけて下さい。

 北村ノア | 2012.11.12 11:17

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ありがとうございます。
書ききれないことも多くありますが、
大まかに書きとめておきました。
私の生き方は変わらないので、
これからも父のために生きていくと思います。
父がいろいろとヒントを与えてくれているような気がしますしね。