社会

月の瞑想

今日は、夏至。

二十四節気の一つで、一年中で一番昼が長い日。

いやー、暑かったですね。

ところで、昨日買ってきた観月環さんの「月の瞑想」

CDブック、とてもよかったです。

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原発のことを知れば知るほど、絶望的な気持ちになるのですが、

久しぶりに気持ちが落ち着いた気がします。

これから数年~10年後以降、日本で数十万人以上の人々が、

ガンや白血病で倒れるのかもしれないと思うと、

私は心が痛いのです。

チェルノブイリと同じ経過をたどっている福島のことを思うと

心の中で、涙を流さずにはいられません。

私自身も病に倒れる可能性も、あるかもしれません。

子供や若い方には、できるだけ福島周辺や関東から、

遠くに離れてほしい。

もちろん、そうできない人がほとんどなのが実情です。

人には、生活というものがあるからです。

誰でも今の生活を手放したくないのです。

それならば、もう覚悟を決めて、開き直るしかない。

たとえ、あと40年生きるところだったのが、

10年とか20年の寿命になってしまったとしても、

残りの人生を悔いなく生きること。

長く生きればいいというものではない。

短くても、充実した人生を送ればいい。

そう自分に言い聞かせるしかない。

そして日本を見て、世界が脱原発の方向へ向かって

くれたらいいと思います。

(もちろん、日本もそうすべきです)

考えてみれば、日本というのは一体どういう国なのでしょうか。

広島・長崎に原爆が投下されて敗戦を迎え、

その後は、高度経済成長、バブルを経験し、そして

今度の震災により東日本が大きなダメージを受けた上、

福島の原発事故(メルトダウン)。

これから、私たちは死ぬまで放射能とつき合わなければ

なりません。

放射能汚染が拡大しているという事実を知らない方が、

むしろ幸せなのでしょうか。

政府の「大丈夫、安全です」を信じていれば、とりあえず

しばらくは幸せに生きられるのかなと思ったりもします。

事実と向き合うには、強さが必要です。

今、この問題に一番、敏感なのがお母さん方でしょう。

仕事をしている年配の男性は、ほとんど

「放射能? 大丈夫なんだろう?」

という反応の方が多いようです。

おじさんたちには大丈夫かもしれませんが、

子供たちが問題なんですよ。

事実を知ろうとしないことで、子供たちを危険な目に

合わせるわけにはいきません。

私たち大人は、現実から目を背けるべきではないでしょう。

そうすることは、本当に不安で苦しいことですが…。

実際、放射能は日本中のあちこちに広がっています。

そして、おそらく世界中に。

今、私たちは大変な、ありえない環境の中にいる。

そのことを心しておく必要はあると思います。

原発事故は、戦争と同じなのです。

多くの命を奪ってしまうものなのです。

だから私は許せないのです。

ふと、チェーホフの戯曲「かもめ」に出てくるヒロイン、

ニーナの劇中劇のセリフを思い出しました。

「人も、ライオンも、鷲も、角を生やした鹿も、鵞鳥も、蜘蛛も、水に棲む無言の魚も、海に棲むヒトデも、人の眼に見えなかった微生物も、――つまりは一切の生き物、生きとし生けるものは、悲しい循環(めぐり)をおえて、消え失せた。……もう、何千世紀というもの、地球は一つとして生き物を乗せず、あの哀れな月だけが、むなしく灯火(あかり)をともしている。今は牧場(まきば)に、寝ざめた鶴の啼(な)く音(ね)も絶えた。菩提樹の林に、こがね虫の音(ね)ずれもない。寒い、寒い、寒い。うつろだ、うつろだ、うつろだ。不気味だ、不気味だ、不気味だ。(間)あらゆる生き物のからだは、灰となって消え失せた。永遠の物質が、それを石に、水に、雲に、変えてしまったが、生き物の霊魂だけは、溶け合わさって一つになった。世界に遍在する一つの霊魂――それがわたしだ……このわたしだ。……わたしの中には、アレクサンドル大王の魂もある。シーザーのも、シェイクスピアのも、ナポレオンのも、最後に生き残った蛭(ひる)のたましいも、のこらずあるのだ。わたしの中には、人間の意識が、動物の本能と溶け合っている。で、わたしは、何もかも、残らずみんな、覚えている。わたしは一つ一つの生活を、また新しく生き直している」

2011-06-22 | Posted in 社会No Comments »