社会

管首相の「脱原発依存」発言を支持する

7月6日のブログで、「玄海原発の再稼働、反対!」と述べさせて頂きましたが、その後、管首相による「ストレステスト」導入発言、九電による「やらせメール」発覚があり、とりあえず止めることができたのは、よかったと思います。

海江田経済産業相の「安全宣言」は、「再稼働ありき」で出したもので、何の根拠もないことは明白。本当に国民の安全を考えるなら、レベル7の福島原発事故が進行中の現在、簡単に安全宣言など出せるわけがない。この玄海原発に続いて、他の原発も、なし崩し的に再稼働させるつもりだったのだろう。管首相による突然の「ストレステスト」発言により、海江田経済産業相は「突然ハシゴを外された」と報道されたが、私は、彼の政治家としての資質に大いに問題があると思う。本当に国が原発に対して責任をとろうとするのであれば、そんなに簡単に安全宣言などできるわけがないのだ。原発の再稼働に向けて、玄海町長と佐賀県知事ならばくみやすい相手だったのだろうが、国の原発行政を左右する重大な判断を、この両者との合意だけで決めようとしたのは、あまりに強引である。彼は、福島原発で放水作業準備中の東京消防庁レスキュー隊に対して、「速やかにやらないければ処分する」と、圧力をかけたと伝えられている。一事が万事である。私は、彼をまったく信用していない。

管首相のあいまいな態度は、たしかにホメられたものではないし、私も好きではない。よりによって、この政権がグダグダしていた時に未曾有の大震災を迎えてしまったのである。けれど、もし他の政権だったとしても、原発事故への対応は、それほど大差はなかっただろうと思う。また、管首相に代わって任せたいと思う政治家がいるのかというと、いないのである。

占星術的に見ると、管首相の生まれたときの太陽は、天秤座15度、月の星座は(生まれた時間は不明ですが)おそらく牡羊座になるのではないかと思います。これは現在、昨年から活動宮におけるグランドクロスという占星術上、大きな意味をもつ星の配置と、重なっています。現在、管首相の天秤座で、試練の星・土星が運行中。この土星が6月14日に逆行を終了しています。「管降ろし」が始まった頃から感じていたのですが、どう見ても、管首相がこのまま退陣するように見えない。この局面にあっては、天秤座の彼が正面から責任を引き受けざるを得ない、もしくは引き受けようとする、そういう星回りなのです。国会やマスコミや経済界からバッシングを受けようとも、今の時代には彼がその役回りを演じるしかないのですよね。

13日、管首相は、「脱原発」社会を目指す考えを表明しました。

「原発に依存しない社会をめざすべきだと考えるに至った。計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもやっていける社会を実現していく」「原子力事故のリスクの大きさを考えた時、これまで考えていた安全確保の考え方だけでは律することができない技術だと痛感した」「2030年に原子力の発電比率を53%に高める内容だが、それを白紙撤回する」「廃炉計画は中長期展望を持って議論し、計画を固めていきたい」

この発言について、私は支持したいと思う。今回の原発事故は、チェルノブイリ原発事故を除いては最悪の事態である。(チェルノブイリも超えるだろうと思われる) 日本政府も電力会社も、これまでメルトダウン事故の想定さえしてこなかったのだから、事前の準備も心構えも全くない。管首相自身、試行錯誤するのはムリもないだろうと思う。

国会の政局なんか、どうでもいい。今、私たちに必要なのは、脱原発へ向けて明確な方向性を示すことのできる指導者である。これまでの利権の構造を守ろうとする指導者ではない。しかし、そんなことができる大政治家はいないのが、実状である。ならば、迷いながらでも、脱原発への模索をしようとする管政権を、私は今のところ支持したい。とりあえず、浜岡原発停止を首相の立場で要請したのは、まず評価できる。何と言っても、自分の政権中にこのような未曾有の震災、原発事故があったことで、危機感を一番感じたのは、管首相自身であったことは間違いない。事故発生後、福島原発へ向かい、東電の会長に怒鳴ったというのも、あの東電の危機感のなさを見れば、当然だと思う。

今回、管首相が「脱原発依存」を打ち出した。それは、とても意味があることだと思う。経団連を始めとする経済界、マスコミ、政治家は全力で阻止しようとしてくるだろう。

何が改革を妨げるのか?

――現役官僚が語る、官僚や東京電力の問題 古賀茂明

http://blog.livedoor.jp/s_koga_unofficial/archives/66473087.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter

今、政界やマスコミは、管降ろしに全力を注いでいる。ベクトルが違う方向へ向かっているのではないか。管を降ろして、このまま脱原発への道が閉ざされるのならば、現在の管首相のままの方が、よほどいい。管を降ろして、その次はどういった方向へ向かう指導者を立てるのか。そこを明確に示して、国民に真意を問うべきである。送電線の独占を奪われることを電力会社は怖れている。管首相は徹底的に叩かれるだろうが、彼自身が脱原発への意思を貫こうとするのであれば、それは支持したいと思う。

2011-07-15 | Posted in 社会8 Comments » 

コメント8件

 Nico休憩中 | 2011.07.15 19:20

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ノア様の仰られるとおり、管首相は、月星座、おひつじ座です。(10月10日の確かにその度数ですよね、、) てんびん座の私自身管首相を余りにこう、落とし込もうとする野党より、では、今現段階でこの現状のトップに立とうとする者は、居るのでしょうか? 孤立無援というか・・
管さんの四方八方塞がり状態なのが、ホロスコープにとても出ていると思います。
ちなみに宿曜で管さんは「畢宿」と言い根は真面目でフットワーク自体一度収まったところからなかなか動けない性質というか(私自身畢宿宿なので何となく理解出来る様な)
退陣する、
では次に今の日本を建て直す気力や度胸有るトップは・・・
 現段階 私は思い浮かびません。

 北村ノア | 2011.07.15 19:43

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>Nicoさん
コメントありがとうございます。
管首相の太陽と月星座、私と同じなんですよね。
どうせやるなら、もっとしっかりやってくれ~
と言いたいです。(^_^;)
個人的には、ゴルバチョフのような大政治家を望みたいのですが、
そんな大きな器の人物は、日本にはいないのですよね。
ならば、管さんのお尻を叩いて、脱原発へ向かわせるしかなかろうと
私は考えているのです。
脱原発をまかせるのなら、橋下大阪知事でしょうかね。
いずれにせよ、現在の民主党の中に、まかせられる人いませんよ。(*´Д`)=з

 Nico休憩中 | 2011.07.15 20:46

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>北村ノアさん
橋本大阪知事しか居ないという考え迄、おんなじ同意見です(>_<)! 実際私それを周囲に伝えました(^_^;)・・・・→あの人しか居ないですよ。!お子さん7人のパパでしたか、(違ってたらゴメンナサイ。)
ゴルバチョフの様な器の政治家を日本で望めない。・・ 悲しいですね。
 今後、日本はもう野党だ与党だ騒いでる別次元の・・・
1年も持たない 政治家には、任せられない時代に来ており、それはやはり、福島原発問題。未曾有の大震災で確実に「今度こそ」
「脱原発させなくては」ならないのです、、、、
管叩きよりも復興へ向かわねばなりません。
・・でも、管さんのホロスコープを見る度に少しだけ。 同情する私なのです。(今一番キツイ時期ですよね度数的に) 
個人で出来うる範囲で「脱 原発を」。。。
(民主は元々ダメダメですよ(*´Д`)=з・・・本当もう) 震災で心を痛めた方の「震災の部分」以外の「人災で有る部分」については毎日怒ってるので出来うる範囲で動いております・・・

 戦う工事課長 | 2011.07.15 20:50

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おつかれさまなのです。
死に体内閣ですし、党の同意も得ず
パフォーマンス先行では、あるでしょうが
発言自体は、支持出来ると思います。
この後誰が、首相になるかわかりませんが
このビジョンだけは、風化させないでほしいですね。

 あみ | 2011.07.15 23:42

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私も脱原発派ですが菅は今すぐ辞めるべきだと思います。今朝「昨日の発言は総理としてではなく私的な意見」とかバカな事言ってましたし…
あとマスコミはバッシングどころか全力でフォローしてますよ!
北朝鮮の拉致加害者に菅が献金してた事をTVは全く報じてないですよね?菅を潰したいならニュースで大々的に報じるはずです

 北村ノア | 2011.07.16 11:34

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>Nicoさん
橋本大阪知事は、国民目線をもっており、
はっきりモノを言うところがいいと思います。
民主党は、もとからダメですよね。
コレという人物がいないです。
自民党でも、改革は難しいでしょう。
党派を超えて、脱原発ということを国会で真剣に
考えてほしいです。
民主党内でも敵だらけの管首相ですが、
脱原発への意思表明は、民意と一致していると思います。
なかなか態度がはっきりしないですが、
管首相が現在、使える権限を使えるだけ使って、
最終的には、自分の直感・考えを通してほしいものだと思います。

 北村ノア | 2011.07.16 11:59

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>戦う工事課長さん
パフォーマンスであろうと、今、彼にしかできないことを
しっかりやってもらうのは、いいと思います。
個人的見解であろうと、これが一国の首相の意見であるということは、重要。
これで、経団連・経済産業省が思惑通りに進めようとしていたことに
「待った」が、かかったことになります。
国民的議論なしに、今までと同じことを繰り返させてはなりません。
いずれにせよ、脱原発は、現政権だけで完了できうるものではありません。
後戻りさせないためにも、今、方向性はしっかり
定めて固めておく必要があると思います。

 北村ノア | 2011.07.16 12:54

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>あみさん
首相が個人的な意見を述べることは、問題ないのではないでしょうか。
政府内でも意見の違いはあります。
首相は、自分の意見を言っちゃいかん!なんてことは
ないはずです。
私は、リーダーは自分の意見を述べるべきだと思います。
批判するだけなら、子供でもできます。
大事なことは、「では、どうしたらいいのか?」ということです。
あみさんなら、どうしたらいいと思われますか?
批判する以上は、さらに良いアイデアを出すべきです。