約束の日

第2次安倍内閣発足ということで、この本を読みました。

約束の日 安倍晋三試論/幻冬舎
¥1,575
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帯には、「強い日本へ。成し遂げたこと。果し得ていないこと」とあり、先日亡くなった政治評論家・三宅久之氏によるコメントが寄せられています。

「もっとも勇敢に官僚の壁と戦い、戦後の利権構造を打破しようとした安倍晋三が、なぜ一年で政権を投げ出さざるを得なかったのか?安倍の再起を願う筆者の痛憤渾身のドキュメントである」

そして冒頭には、「安倍の葬式はうちで出す」というある朝日新聞幹部の発言が紹介されています。朝日の幹部たちの憎悪と、三宅の大きな期待。この交点にいる安倍晋三とは何者なのだろう?2006年9月から2007年9月に辞任するまでの安倍政権とは何だったのか?

※以下は、「はじめに」から一部抜粋したものです。

安倍は北朝鮮拉致問題に毅然と対応する若手政治家として、国民的な信頼を獲得し、小泉純一郎の後任として、首相の座に上りつめた。五十二歳、戦後最年少の首相だったが、掲げた理念はかつてないほど壮大なものだった。

題して「戦後レジーム(体制)からの脱却」。戦後日本のあり方を根本から見直す、とてつもなく大きな国家目標だ。しかも理念の提唱にとどまらず、教育基本法改正、防衛庁の省昇格、憲法改正の布石となる国民投票法の制定、天下りの規制を皮切りとする公務員制度改革など、過去半世紀の全ての首相が敬遠してきた国家の土台部分の難しい宿題を、一挙に前進させたのである。一内閣一仕事と言われた従来の自民党政権の常識からは想像もできない濃密さとスピードだ。

外交では、日本の安全保障の全面的な再構築を目指し、経済政策では、小泉の構造内閣路線を、大胆な成長戦略路線に転換した。小泉時代に拡大した格差社会の是正も順調に進め、日経平均株価は、安倍政権時代、二十一世紀に入って現在までの最高値である一万八千二百六十一円九十八銭を記録している。民主党政権下の現在、株価が八千円台を低迷し続けているのを思えば夢のような話だ。いずれにせよ、日本の明日の希望のための力強い第一歩を確実に歩み始めていたのが安倍時代だったのである。

だが、あまりに大胆な挑戦は、多くの反発を呼ぶものだ。安倍に対しても、数多くの反対勢力が生まれ、全力を尽くして安倍政権潰しに動いた。冒頭に紹介した朝日新聞幹部たちの発言は、そうした反安倍勢力の本音のごく一部に過ぎない。安倍晋三という颯爽たる「戦後レジーム」への挑戦者を、「ひ弱なお坊ちゃん」という戯画に貶めるために、あらゆる手段が用いられた。その結果、彼らは、国民の目から安倍の実像を隠し、政権を短期で崩壊させることに成功する。安倍が退陣した後には、「戦後レジームからの脱却」も、成長戦略も、安倍外交も、跡形もなく消え去り、「お坊ちゃん政治家の政権放り出し」という歪められた記憶の残像だけが、国民の間に残ることになった。

以上、抜粋しました。

今、私も日本、そしてアジアの歴史を考え直しているのですが、今まで教育されてきたことが、どうも戦勝国からの目線のみでの教育だということに気づいてきました。日本の、そしてアジア全体での目線でとらえ直すことは、とても大切なことではないかと思います。今の状態は、日本人にとっての一番大事なことが抜け落ちているのです。中国、韓国の押しつける歴史認識がおかしいと気づいた時、これまで受けてきた日本の教育も、また偏ったところがあると分かってきました。そう気づいてくると、安倍首相が掲げたスローガンは、とてもまっとうなことだと思えるのです。

「美しい国へ」も読んでみようと思います。

2013-01-14 | Posted in 2 Comments » 

コメント2件

 dazu-o | 2013.01.20 14:05

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お邪魔します♪ DAZU-Oって名前でラップしてます♪ブログ読みましたよ♪記事読ませてもらいました!

 北村ノア | 2013.01.20 18:35

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どうもありがとうございます(^-^)/