父のこと

父の死 その1

最近、朝まで眠れるようになったものの、

日中、異様に眠いです。

土日の忙しい時でさえ、眠くてぶっ倒れそうだったくらいです。

人生の転機には、眠くなるという話を聞いたことがありますが、

たしかにそういう時期なのかもしれません。

あと、まだ父もそばにいるせいかもしれませんね。

父の亡くなる時にそばにいてあげることはできませんでしたが、

父が息を引き取る時の様子は、三女の妹が最後の息遣いまで

再現してくれて、教えてくれました。

「魂が体から抜ける瞬間を見た」

父の死は、妹にとってとても強烈な印象を与えたようです。

次女の妹は、昏睡状態になっている父にずっと話しかけて

くれていたようです。

脈拍が落ちてきた時に、

「お父さん、自分の娘に会わないかんやろ?」

と私のことを言ったら、1回、また脈拍が戻ってきて、

でもそれからまた下がっていって、止まったそうです。

父の容態が急変したのが、14時すぎくらいだったようですが、

母もその場にいなかったか何かで、そのことを知るのが

少し遅れてしまったとのこと。

母から、私の携帯に電話があったのが、16時少し前。

その日は、お店がものすごい忙しさで、私は一瞬の休みもなく、

お客様をずっと相手にしていました。

途中で、母から電話が入っていることに気づきましたが、

お客様が並んでいる状態だったので、すぐに電話できませんでした。

ようやく18時頃にごはんを食べれて、母に電話をしたら、

「ずっと電話しよったとよ。お父さんが危ないと!

腸が破けて、お父さん、ものすごく痛がりようと!」

「お父さん、安定状態じゃなかったと!?」

私は、耳を疑いました。

どうしようどうしようと思っていたら、またお客様が来て

案内されて、お仕事をしました。

それが終わって、急いでお店のスタッフさんに

「お父さんが危ない。こんな状況で仕事できない。

明日の飛行機をキャンセルして、今日に変更してもらって帰る」

自分の部屋に帰りついたのが、19時過ぎ。

明日、帰る予定だったのに、まだ何も支度していませんでした。

ネットで見てみると、20時が最終便のようでした。

家から羽田まで1時間かかる。

変更不可の航空券をとっていたので、キャンセルして

取り直すにはどうしたらいいの?

そこで、思考が停止してしまいました。

今日、間に合わない…。

20時頃から、父はやっとモルヒネが効いてきて

昏睡状態に入っていったようです。

それから息を引き取ったのが、夜中の0時15分。

私が茫然としながら、明日の朝一番で出発する

準備をして、入浴もすませて、明日父に何を持っていこうと

考えていたところで、携帯が鳴りました。

こんな時間に母から電話が入ることなんて、ありません。

ぎくっとして電話をとったら、父が亡くなったことを知らされました。

「お父さんのばか、お父さんのばか!!

なんで、私のこと待っとってくれんかったと?

明日、帰るとこやったのに!!」

私は、崩れ落ちました。

次女が、「お父さん、きっとまだ聞こえるけん、

何か話してやって」と、携帯を父の耳元につけてくれたので、

「お父さん、ごめんね。間に合わんで、ごめんね!!!」

と謝りました。

父は、昏睡状態になる前、モルヒネがすぐに効かずに苦しんで、

うなされながら一番心配していた末の妹のことや、

「まーだ帰ってこんか、まーだ帰ってこんか」

(これは、たぶん私のことでしょう)

というようなことを言っていたようです。

このあたりのことは、私も父の死の直後、混乱している状況の中で

聞いたことなので、正確なことはよくわからないんですが…。

なんか、そんなふうなことを妹が言っていた気がします。

※もう少し、父の死について語りたいと思います。

(つづく)

2012-11-09 | Posted in 父のことNo Comments »